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キャリア・ハッカーズ 新卒・個人事業主の何とかする記    第2回 自由に働くにしても「出勤の概念」を与えるといいかもしれない 

(2013/6/20)

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自宅勤務は自由だけれども

先日、このような記事を読んだ。
自宅勤務で頭がおかしくならないためのクイックガイド : ライフハッカー[日本版]

オフィスで働いていると、ミーティングや昼休憩、仕事仲間から話しかけられるなど割り込みが入る。自宅で仕事をすると自分の時間を好きに使えるが、オフィスで働くより自制心がなくなるので「セルフコントロール」が必要だ、という内容だ。特に自分を開放してくれているように感じたのは「『今日は何もしなかった』というプレッシャー」について触れているところだった。自宅で仕事をしていて調子が悪い時、オフィス勤務より余計に落ち込んでしまうし、人との交流を絶っていると深刻な抑うつに襲われるという。

かくゆう私は、4月1日付けで「個人事業の開業届出」を出し、意気揚々と新しい仕事に対する希望に燃えていた。週の半分は出勤する仕事として、大企業でアプリ運用等のアルバイト、もう半分は在宅の仕事として「ルームシェアジャパン」というウェブサービスの広報の仕事をすることになっている。ルームシェアジャパンは、かっこよく言うとフリーエージェントというか、副業やフリーランスの集まりで運営している(といっても私が3人目のメンバーなのだが)。なので特定のオフィスがあるわけではなく、主に在宅でインターネット上でやり取りし、Skypeで連絡を取りあっている。
どのような活動に関しても言えることだが仕事をはじめたばかりの頃は楽しかった。週3日出勤している大企業は、通勤ラッシュも混みすぎず、大きい自社ビルを探検したり広々としたオフィスは居心地が良く、出勤は楽しかった。在宅の仕事は、Skypeでやり取りして場が盛り上がっていく感覚が新しく面白かった。

家で仕事ができない

しかし、早々に壁にぶつかった。家で仕事ができないということだ。仕事をしようとしてTwitterやFacebookに興じてしまうに留まらず、私はとにかく疲れるとすぐに寝たくなる人だ。大学院にいた頃も、研究室の机にじっとしておらず、すぐソファでゴロゴロしたくなっていた。自由に時間が使えることもあって大学院時代の人に呼ばれて用事を済ませたり、仕事外の打ち合わせを入れたりと、単に遊び呆けているわけでもないのだが。今日は在宅の仕事をしようと意気込んだ日であっても、気がついたら夕方の5時になっていた、というのもザラだった。夜になると同居人も帰ってきておしゃべりするのも楽しかった。仕事に対するやる気ややりがいもあったし、やりたいことはなんでも自由にやらせてもらえる環境であるし、やってみたいこともたくさんあった。ただ何からやったらいいのか分からなかったのだ。
出勤する仕事の方は、とりあえず出勤していると何か仕事を頼まれるので、プレッシャーに苛まれることもあまりなかった(ただ役に立っているかという意味では不安は大きいがそれはまた別の話)。単に私が怠惰なだけではなく構造的な問題があるのではと思うようになった。

まちに自分の研究室をつくる

家で仕事ができないなら外に出てしまえばいい。カフェで仕事がはかどった実績もあるのでカフェでのノマドワークも検討したが、引っ越ししてからお気に入りのカフェが遠のいてしまったし、1日中居るのも問題があるように思えた。図書館も、長時間PC作業できるところは近くになかった。結局、家と出勤の職場の間にある、知り合いがやっているコワーキングオフィスが安く借してもらえるとのことだったので借りることにした。家でやればお金もかからなくて済むのにとも逡巡したが、今いる家は夏にものすごく暑くなると言われているし、実際使ってみると仕事帰りに寄れたりするのはよかった。まちのどこかにあっていつでも寄れる、研究室のような空間だと思った。

考えずにできることをつくる

オフィス勤務なら、「調子が悪い日」でも何らかの達成感は得られます。どんなにダメな日でも、職場までドライブして、コーヒーを飲み、会議に顔を出し、同僚たちに愚痴をこぼすことはできます。具体的なタスクをこなしたわけです。
自宅勤務で頭がおかしくならないためのクイックガイド : ライフハッカー[日本版]


オフィスに勤務しているなら、ある意味「出勤も仕事」と言えるのではないだろうか。とりあえず朝起きて何も考えずにオフィスに向かうことができる(それすら辛いこともあるかもしれないけど頭をつかう話ではない)。「出勤も仕事」というなら出勤する並に機械的にできる仕事をまずやると、調子の良くないときにも一定の成果がでていいのではないだろうか。私の場合は、平日に毎日公式アカウントで投稿をすることだ。毎日何を投稿するかをGoogleドキュメントで書きためておくことで、毎日投稿の負担も軽くなった。

オフィスに縛られない働き方もいいけれど、オフィスがあるのはとても恵まれていることで、移動することにも意味はあると認識している。一人でやっていてうまくいかなかったら、「今は仕事の時間だなー」と思える条件を用意するといいかもしれない。他の人がどうやっているか色々聞いてみたい気がする。

近藤佑子(kondoyuko / Yuko Kondo)
1986年岡山県生まれ。京都大学工学部建築学科卒業。東京大学大学院工学系研究科建 築学専攻修士課程修了。学生時代の主な研究分野は近代建築史、シェア居住。在学中より、アート、ITなど様々な分野に関心を持ち、2012年、新卒就活中 に制作した自己PRサイトが話題となる。2013年4月、大学院修了と同時に個人事業主として独立。就職活動を継続する傍ら新しい働き方を模索する。


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