tbスタッフマガジン

25歳、本と私#7 下北沢のお寺で古本市でまた向田邦子。 

(2023/3/17)

 こんにちは。昨日、アルバイト先の書店でお客さんに「この本の情報をネットで検索したいので、写真を撮ってもいいですか?」声をかけられ、(いや、今まさに手に持ってるやんその本!何の情報を検索すんねん!)と心の中でツッコんで「それはちょっと……本屋なんで。」と塩対応してしまいました。スタッフのげじまです。

 先月の25日に下北沢で古本市をやるらしいと宮川さんに聞いたので、行ってみることにしました。場所はなんとタバブックスの事務所から約200メートル(激近)の曹洞宗永正寺というお寺。ほぼ毎日下北沢にいるのに、こんな近くにお寺があったなんて知りませんでした。

 土曜日、Googleマップを見ながら永正寺へ。靴を脱いで本堂に上がります。小ぢんまりとした室内に10くらいのブースが設置されていて、お客さん風の人が数人。どこかからいい匂いがするなと思っていると、出店者の人が「寒いのでどうですか?」と、紙コップに入ったチャイをくれました。お寺の中ということもあってか、なんとなく親戚の集まりみたいな雰囲気です。

 並んでいる本はブースによってそれぞれで、有名作家の文庫を揃えているところもあれば、私が見たことないザ・古本しか置いていないところ、スピリチュアル本に特化したところや、「ケア」をテーマに選書しているところもあり、色が出ていておもしろかったです。

 それぞれ別のブースから1冊ずつ、合計3冊買った本を紹介します。

●向田邦子全集 新版2 小説あ・うん

 主催者kamebooksさんのブースで向田邦子全集が4くらいまで揃っていました。エッセイばっかり読んでいるので小説も読んでみようと思い、店主のおすすめで「あ・うん」にしました。積読中です。

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●ライオンのおやつ 文芸書版

 昨年10月に文庫化した小川糸さんの『ライオンのおやつ』。生活感とかご飯の描写が好きだと話していて、おすすめしてもらった一冊です。

 これは古本で800円だったのですが、あとで調べたら文庫版は定価792円(税込)でした。でも文芸書で定価だと1,650円なら半額以下か……とか考え始めると、何がお得なのかよくわからない……。とりあえず表紙の紙の手触りが画用紙っぽくてやさしい感じがしたので満足です。

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●雪と珊瑚と 文庫版

 『ライオンのおやつ』を買ったブースの店主に、『家守綺譚』『村田エフェンディ滞土録』を読んでから若干の梨木香歩ブームなんですと話していたら、「あそこで梨木さんの本見かけましたよ!」と連れて行かれた別のブースで出会った一冊。選書が私の好みでした。

 

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 こんなふうに自分が読み終わった本を集めて、お客さんとおしゃべりしながら売ったら楽しそうだな〜と思いながらお寺をあとにし、この日は渋谷の反戦マーチへ向かいました。

 今年に入ってたくさん本を読み始めて本棚から溢れてきたので、私もこんな古本市に出店して、次の読者に売ってみたいです。

(げじま)

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