お知らせ

【新刊】さのかずや『田舎の未来 手探りの7年間とその先について』発売です 

(2019/4/25)

さのかずや『田舎の未来 手探りの7年間とその先について』、本日発売です。

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Twitterなどでお知らせしていましたが、ネットストアの特典付き予約に予想以上に注文をたくさんいただき、 用意した特典150セットが発売日までにほぼなくなる、という事態に驚いています。 田舎の未来、そして本の未来を見ているような…

 本書は、雑誌『仕事文脈』創刊号からの連載「無職の父と、田舎の未来について。」を元に、加筆修正した本ですが、 そもそもの始まりは2012年9月、著者が大学4年生のときに書いた1本のブログです。

無職の父と、田舎の未来について。2012-09-22

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北海道の田舎で、体調をくずして無職になった父親は、どんな仕事ができるだろうか、という問いかけが大きな話題になっていました。

ちょうど『仕事文脈vol.1』を準備していた頃で、まさに仕事の話だし、常識に疑問を持ち発言する、それも大学生がたった一人で考えて、というところにとても惹かれて「転載させてもらえませんか?」と連絡を取ったのでした。
まだ出てもいない雑誌の、よくわからん大人からの申し出によく乗ってくれたものですね…

そしてこれがきっかけとなって、vol.2は特集を「地方と仕事」にして、このブログに反応してくれた人や地方の仕事をテーマにしている人をゲストに呼んで、ワークショップ 「〈田舎の未来〉を考える・オープントーク」を行いました。

当時入居していたシェアオフィスの一画で、島根県隠岐郡海士町とSkype中継もして(うまく繋がらなかった…)、結構な人数が集まって「田舎の未来」について語り合い、そのもようを誌面に掲載しました。

と、今から思うとなかなか冒険的な、しかし何か強い衝動でこの企画は始まったといえましょう。

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参加者に、出身地にシールを貼ってもらったら結構各地にちらばってました

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仕事文脈vol.1、vol.2。手作り感満載…

 
その後大学を卒業し、広告代理店に入社し、2年で辞めて大学院入学で岐阜に行き、修了してまた東京に戻って就職したり、と言ってみれば順調にキャリアを重ねていたさの氏ですが、その間ずっと連載を続けて、その都度「田舎の未来」にまつわることをやっていて、毎回何かしら発見があることにいつも感心していました。

たとえば、地元遠軽町をデザインしたステッカーを作ったこと。 地元のIターン農家さんからじゃがいもを取り寄せて、それを食べつつDJもするパーティーを開いたこと。 大学院修論に、地元に関するウェブサイトを作って地域コミュニティ形成を研究テーマにすること。

こうして並べると特別なこととは感じないかもしれませんが、誰かの追随ではなく、自分で思いついてすぐ行動に移しているスピード感たるや。 そして再び学ぶ道を選んだせいか、どんどん文章が洗練され、独自の視点で展開してくのも頼もしく眺めていました。

書籍化が決まったあとも連載は続いていて、この3月にもらった原稿にさらっと「地元近くで民泊を始める」とあり、 ええーーっ言ってよ!じゃ本に入れないと!と急遽追記を入れることにしました。編集作業も疾走感が…

でもその民泊は、そもそもさのくんのお母さんが「ゲストハウスをやりたい」と言っているのに何もしない、と連載中もずっとボヤいていて(そこすごい読みどころです!)、とうとう自分が運営するに至った、それもお母さんお父さん、おじいちゃんおばあちゃんまで総動員で掃除したり手伝ってくれているというある意味すごくいい話になっていた!本当に田舎の仕事を作ってしまったさの一家の物語としても読めます。

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GWから本格的にスタートだそうです

本書は「3/4くらいの身軽さ、ゆとりのある生き方をしたい人」のための〈シリーズ3/4〉第4弾です。 装丁は同シリーズをすべて手がけている惣田紗希さん。木彫りの熊は、なぜか惣田さんが最初からとても気に入って、熊ベースでデザインが進んでいきました。田舎だけどクリエィティブ、「ていねいな暮らし」じゃない田舎、という著者の主張をパキッと表してくれました。

衝動で掲載して、14号まで欠かさず連載して本になり、ネットでたくさんの注文をもらって。既存の発想、つまり著者の実績とか類書動向とか売れ筋とかとまったく離れたところで買ってもらえる本になったこと、本当によかったと思います。

7年間考え続け、行動してきた著者ですが、サブタイトル「手探りの7年間とその先について」とあるとおり、この先も田舎をテーマにいろいろと実践していくようです。本を読んだみなさんの意見もぜひ聞きたい、一緒に考えたいとのこと。#田舎の未来 をつけてSNSでつぶやくと、きっと著者がやってきますよ。この本をきっかけに何かおもしろいことが生まれそうで、今から楽しみです! (宮川)

 

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発送作業に駆り出された著者

 

 

 

 

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