こんにちは。前々回の「25歳、本と私#4 書店のセルフ検閲に抗議した話。」で書いたLGBTQ +の本コーナーに、なんと作家の安堂ホセさんがいらして、ツイートをしてくださったのを知ってびっくりしているげじまです。（『ジャクソンひとり』を拝読して推していたので本当に嬉しすぎて、今日は帰ったら祝杯をあげます）

　さて、2023年は「読み終わった本（積読ではなく）」を記録するという目標で生きていこうということで、2月に読んだ本について書こうと思います。

1冊目（2/4読了）藤原辰史『植物考』

　家で200種類くらいの植物と一緒に暮らしている知人の影響か、植物に関心が芽生えたので手に取った一冊。哲学でもあり、科学でもあり、観察日記でもあり、エッセイでもある越境的な本でした。めちゃおもしろかったので、文理問わずおすすめです。

2冊目（2/5読了）佐野洋子『嘘ばっか』

　世界のおとぎ話を佐野洋子が解釈して書いたもの。タイトルと装丁に惹かれてしまいました。サクッと読める本です。

3冊目（2/5読了）竹田ダニエル『世界と私のA to Z』

　1998年生まれでちょうどZ世代にあたる私は「まじそれな」とつぶやきながら読んでしまいました。1歳上の竹田さん。推しです。

4冊目（2/7読了）梨木香歩『家守綺譚』

　植物への関心から手を出した一冊。さるすべりの木に懸想されたり、死んだはずの同級生がふらっと現れたり、不思議なことが起こるのに平然としている主人公がツボです。梨木香歩にもハマってしまう……。

5冊目（2/9読了）梨木香歩『村田エフェンディ滞土録』

　『家守綺譚』の主人公の友人が主人公ということで、三鷹のUNITÉさんで買った一冊。9.11後のムスリム表象としてはかなり勉強して書いているなと思いました。ユーロセントリズム批判的な一作で良かったです。

6冊目（2/11読了）川口晴美『やがて魔女の森になる』

　いつかの文フリで買った積読をついに読みました。ここからしばらく私の中で魔女本ブームが来ます。

7冊目（2/11読了）『魔女の庭　不思議な薬草辞典』

　今年参加している「政治的な手芸部」のバナーのパーツ製作のため、魔女に関する図案のアイデアを集めていました。魔女本にはフェミニストの書き手が多いです！魔女は薬草とか医療に精通していて、出産や中絶にも従事していました。知識があり、家父長制を脅かす存在である魔女に興味津々です。

8冊目（2/11読了）蓬莱和歌子『蓬莱和歌子の刺繍　きれいな仕上がりのためのテクニック』

　実用本を人生で初めて自分で買った気がします。これも「政治的な手芸部」のために、初めて刺繍をするのでユザワヤで購入しました。

9〜11冊目（2/11〜12読了）『ちいさな手のひら事典』シリーズ「魔女」「薬草」「月」

　グラフィック社の『ちいさな手のひら事典』シリーズは、ちっちゃくて装丁が可愛くて集めたくなってしまいます。

12、13冊目（2/17読了）『NAKAYOSHI BITCH 生活』、『FROM THE HELL MAGAZINE』

　エトセトラブックスbookshopで購入したZINE。両方とも本当に最高すぎて、爆笑したり泣いたりしながら読みました。私もそろそろZINE作りたいです。

14冊目（2/20読了）西加奈子『くもをさがす』

　初ゲラ読みでした！（書店員っぽい！）まだ世に出回っていない本を一足先に読みました。西さん初のノンフィクション。良かったので売れると思います。

15冊目（2/22読了）ヤマシタトモコ『違国日記10』

　たぶん一番好きな漫画、の新刊です。毎巻読みながら泣きます。ここからコミックばっかり読みます。

16、17冊目（2/23読了）田沼朝『四十九日のお終いに』、『いやはや熱海くん1』

　新人の漫画家さんの作品集。めっちゃ良かったので同時発売だった『いやはや熱海くん』も買ってしまいました。熱海くんも最高でした……。ちなみに私、書店員のくせにコミックは電子派です。

18〜24冊目（2/25読了）シマ・シンヤ『GLITCH1〜3』、『Gutsy Gritty Girl』、『ロスト・ラッド・ロンドン』

　ヤマシタトモコ並みにかそれ以上に推せる漫画家さんを見つけてしまいました……。人種やジェンダーにかなり感度高く人物を描いています。絵も日本の漫画っぽくなく、映画みたいな印象的な構図が多いです。これから大注目の作家さんだと思います。

25冊目（2/25読了）佐野洋子『私の猫たち許してほしい』

　タバブックスが祭日で休みだったことに当日の午前中に気づき、突然ひまになったのでふらっと行った谷中のgururiさんで買いました。

　2月はZINEやコミックも読んだので25冊になりました。3月は重めの文芸書などにも挑戦したいです。

（げじま）