お知らせ

【新刊】『若者の戦争と政治 20代50人に聞く実感、教育、アクション』発売です 

(2024/12/27)

若者の戦争と政治 20代50人に聞く実感、教育、アクション』、本日発売です。

 

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2024年5月に刊行した『仕事文脈』vol.24、特集1「『反戦』と仕事」にて「〈戦争〉をどう捉えていますか 20代に聞く実感、教育、アクション」という記事を掲載しました。近年ウクライナ侵攻が起こり、パレスチナでの虐殺が激化し、そんな状況をSNS等でリアルタイムに見ている若い世代は、「戦争」をどう捉えているのか。戦後80年近くが経ち戦争体験者も減りつつある今、どんな教育を通し、戦争を知り学んだのかを聞いてみたい、という思いから出発した企画でした。

当時、掲載した回答は12名。戦争反対につながるアクションを始めたという人、現実と向き合う中で、自身の非力さを感じている人……。そのどれもが真摯なことばで綴られていて、原稿を読んだ時、ボロボロ泣いたのを覚えています。同時に、教育を振り返る項目では、加害の歴史をきちんと学べなかったという実感も見え、かれらの育った背景にあるものをうっすらと感じました。

若者は、いつの時代も「社会に対して無関心だ」と言われます。しかしそれは本当なのだろうか。また、無関心にさせている背景があるのではないか。ならばもう少しこのテーマを深めてみようと、「政治」の項目も足し、かれらの育ったここ30年の政治や社会背景、教育がどうだったかを年表としてまとめたのが本書です。

1994年〜2004年生まれを対象に、数珠つなぎのように回答者を紹介してもらい、50名からことばを集めました。詳細は読んでいただけたらと思いますが、一人として同じ内容がなく、戦争や政治との向き合い方もさまざまです。その中には、良い/悪い、正しい/正しくないもありません。今を見つめる若者たちのひとつの記録として、まただれもが生きやすく殺されることのない世界を考えるための1冊として、かれらより上の世代の「大人」こそぜひ読んでいただけたら、と切に願います。

ちなみに、本企画は夏頃より動き出し「10月中には出したいですねー」などタバブックス・宮川さんと話していたものの、たっぷりと時間をかけ、年内最後の発売となりました。その間も世界各地で悲惨な状況は続いていますし、国内外でいくつか選挙もありましたが、えっまたこの人再選なの? てか、あれもこれも解決しとらんだろうが! と憤るようなことばかり。一刻も早く戦争を終わらせ、社会全体、良い未来に前進していきたいものです。本づくりを通して頑張っていきますので、来年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

(浪花)

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