from tbtbスタッフマガジン

今日も働くよ #2 次のステップへ 

(2025/3/27)

アルバイトスタッフのかんざきです。

以前ここにブログを書いたのが2024年7月。

そこで書いたのは、就活を前にして将来に悩んでいて、生活のために仕事をするのだから楽しさとか自己実現とか求めないほうがいいんじゃないか、みたいな漠然とした思いでした。

そこから8ヶ月。私は実際に就活を始め、ついに働く先が決まるところまで来ました。

7月には全然想像していなかった分野で、2026年から働きます。

内定が出てからも、「自分はここで働くのかぁ」と実感がついてこなかった。それが、ここ最近はどんどんと自分のやりたいことが就職先にあるようなきがして、楽しみになってきています。

 

そして……1年間お世話になったタバブックスのアルバイトは、これで終わりになります。

出版業界で将来働いてみたいかもしれない。特にフェミニズムとか韓国文化に関わるような分野で働けたら。去年4月の私は、大学生を終えた後の自分をそんなふうに想像しながらタバブックスの求人に応募し働き始めました。

議事録の書き起こしをやりながらしみじみ感じる、企画から出版までのスピード感。週に一回だけ来て(しかも、それすら都合が合わない時も多かったですが…すみません)、作業に手をつけるたびに、個人出版社なのにこんなに早く仕事が進んでいくのか……と戦慄混じりの驚きを覚えつつ、楽しく仕事をさせていただきました。

結局就職することになったのは出版業界ではありませんが、この一年、私がやりたいのはなんなのかをじっくり考えることができました。そしてその中で、タバブックスで働いてみて得た気づきも、もちろんいろいろありました。

小さな声でも活字になることの力は大きい。もともとLGBTQ+の政治の状況に一番関心がある私としては、昨今のSNSで起こっている議論が分断の方向に傾いているのを、どうにかできないものかと思い続けてきました。そしてものを書く世界にも、同じように思ってアクションを起こしている人がたくさんいるのを知りました。

一方で、本が売れない時代になってしまって、「メディアってどうあるべきか」を真剣に考えていかなくちゃいけない。YouTubeやSNSの力が圧倒的に大きくて、出版やテレビは完全に旧メディアと成り代わっている。個人の発信力があまりにも大きくなって、受け取る方もまた、どこまでアルゴリズムによって操作されているのか訳がわからない世界にいます。

そのことが政治に与える影響も、この何年かではっきりしてきたと思います。マイノリティをめぐる政治的な状況も、かつてのようにハッシュタグ・アクティヴィズムを手放しで応援できる状況でもなくなってきたという感じがあります。

世界を本当に平和にしたい。暴力や差別をなくして、できるだけ多くの人が自分らしく幸せに生きられるようにしたい。そのために、本当に今のやり方でいいんだろうか?

活動の場はSNSでいいんだろうか。ものを書くことにはどこまでできるんだろうか。今の世の中で一番人が動くのって、どのメディアなんだろうか。

私は、仕事になるかどうかは一旦置いておくとしても、そういうことをこれからずっと考えて行動に移していきたいと思うようになりました。

4月からは大学の最終年度を過ごしつつ、就職してからの生活に備えて、いろんな新しい分野の勉強をしておくつもりです。

1年間、タバブックスをはじめとする新しい環境に身を置いて、たくさん学びを得させてもらいました。それと同じように、新しい環境にチャレンジしつつ、これからも頑張ってみようと思います。

ありがとうございました!

 

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