お知らせ

【新刊】『これがおばけの考えです 貝がら千話選集』発売です 

(2023/3/31)

モノ・ホーミー『これがおばけの考えです 貝がら千話選集』、本日発売です。

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本書に寄せて、モノ・ホーミーさんからのメッセージです!

 

いい夢を見られるとも限らないのに、人は眠らなくてはなりません。眠る前に時計を見て今日は何時間寝られそうか逆算したり、起きてもまだ疲れがとれていなくて朝からしんどいような日もあります。

たまには眠るのが惜しくなるようなたのしい一日になるときもあるし、起きるのが惜しくなるようなうれしい夢を見る夜もあって、一日をいつ終わりにしていつ始めるのかということを好きに決められたならいいのになんて、ぼんやりと考えたりもします。

眠る前に本に手を伸ばしてページをぱらぱらめくってみると、それがすこしだけ叶うような気がします。眠りたい人も、眠りたくない人も、朝と夜のあいだの一日を好きにはじめて好きに終わりにできますように。

 

モノ・ホーミー

 

一夜一話の絵と物語。夜眠る前に読みたいお話集。
本書は、著者の図案家モノ・ホーミーさんが、毎日一つ絵を描いて、それをもとにお話を作る「貝がら千話」というプロジェクトの500話までの中から50話選び、1冊にまとめたものです。

……さらっと書きましたが、1000日のあいだ毎日絵を描いて毎日お話を創作する、というものすごいことをやっていたんですよね。
その制作、営みにまず感服し、独特のイラストと不思議な味わいのある物語に、なんともいえないすごみを感じて、選集の提案をしたのでした。

お話は、おとぎ話、SF、寓話、ブラックユーモアのあるもの、さまざまで、これをどう1冊にするか、というのがいちばんの課題でした。一人でやっているとわからなくなって頭を抱えてしまう、という段階で、助っ人に依頼。『1日が長いと感じられる日が、時々でもあるといい』著者で『仕事文脈』編集もお願いしている小沼理さんに、セレクトを手伝ってもらいました。

ジャンルごとに選ぶか、テーマを決めるか、など話し合いましたが、結局のところまずみんなが好きなものを選ぼう、ということでモノ・ホーミーさん、小沼さんと共に3人でそれぞれ選んで、その中からまた選んで、というやり方で、絞っていきました。その段階で、「夜ベッドに入って眠る前に読む本」というテーマが浮かび上がってきて、そこからそれに合ったお話を最終的に選んでいったのでした。

デザインの井上麻那巳さんとも「ベッドサイドに置いて読みたい大人の絵本」というイメージを共有して、装丁を考えていきました。
ベッドに入って開きやすいコデックス装、柔らかい手触りの用紙、目にやさしい藍色は、夜空の色です。

夜もスマホを離さず、ついSNSを見て心がざわついたまま眠る、という人も多そうなこの頃。いったん絵とお話の世界に入って夜を迎える、そんなお手伝いができれば、と思います。

本書の発売を記念して、モノ・ホーミーさん、編集した小沼理さんのトークイベントが行われます。
本書の制作のこと、書き続けること、などのお話が聞けそうです。ぜひご参加ください!

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「眠れない夜のために」ゲスト:モノ・ホーミー、小沼理
日時:2023年4月29日(土) 19:30〜21:00
場所:UNITÉ(東京都三鷹市下連雀4-17-10 SMZビル1F)
来店参加・オンライン参加あり 詳しくはサイトをご覧ください

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