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女性、育児、フリーランス from 滋賀 #04 税金うざい 

(2025/3/4)

女性

 

「……確定申告終わりました?」

ある日の立ち話。その方とわたしはおそらく近しい仕事をフリーランスでしているので、毎年年度末は確定申告に追われます。いやまだ手もつけてないんですよねー、いつも3日間ぐらいでガッとやっちゃうから……と返しつつ、とりあえずパンパンに貯めている領収書の山、続々と届く支払い調書(封を開けてもないものもある死)、今年送った請求書のデータたちetc.が、頭の中に浮かびます。

実は適格課税事業者になったんですよね、とお相手がポツリ。ええ!! 確定申告や大変じゃないですか?と聞くと、大変だし、そもそも不本意にも登録せざるを得なかった、と。浪花さん絶対やらないほうがいいですよ〜と明るく話してくれたけど、聞くほどにいやそれ違法じゃないですか!? ほんとおかしいですよね!!!と思わずこちらが怒り心頭です。

わたしはインボイス反対です。お金あるところからも、ないところからも集めますっていう前提がまず最悪だし、ややこしくさせて思考回路をパンクさせ、増税へ誘導していくような仕組みだと思っています。インボイス施行前からすでに課税事業者だった方からすると「いや、払えばよくない?」と思うかもしれませんが、いわゆる非課税事業者の中には濃淡があるわけです。もし自分が、ハイハイ制度変わったんですね、払えますよ!となったとしても、払えない人もいる(つまり、今の私ですが……)。そのことを忘れてはならん、とも思っています。

そんなおりに、クライアントから届いた1通の封筒。いつもの支払い報告だろうなーと思い開けると、「適格請求書発行事業者登録番号のご通知とご依頼」という旨の書類も入っていました。あれ今更?と思いながら読みます。まず2023年から導入されたインボイス制度とはなにかというていねいな説明(知っとるわ)、そしてその登録をされていたら番号を知らせること、登録がまだの場合は取得予定時期を知らせること、と記載してあります。

わたしのような「登録をしていないし、登録する気も予定もない」という人はどうすれば??? のっけから提示された回答例から外れています。「仕入税額控除をさせていただく予定」とあるけど、わたしの場合は当てはまらないはずで、そうするとこのようなパターンだと対応は変わるのでしょうか???

ひとまず登録する予定はゼロということ、その場合なにか対応されますかとメールすると、夕方返信がありました。「区別はしておりません」とのこと。「区別」ってなんだろう……税制度に明るくないので、また頭が混乱します。そして、いろんなモヤモヤを思い出しました。インボイス制度がはじまる前、各クライアントから「どうするのか答えて」という連絡がたくさん来て、登録予定なしを選びながらも(聞くならその場合の対応をどうするのかも先に明示してくれよ)と思っていたこと。適格事業者になろうともならなくとも、今後もかわらず不利になることなく発注しますよと伝えてくれたクライアント(1社だけ)を大事にしようと心から思ったこと、打ち合わせで「登録してない人は減額させてもらっています」「インボイス登録したほうがいいんじゃないっすか(笑)」と言われ、しませんと答えたら、二度と仕事の依頼はこなかったこと。ただでさえ、物価高も最低賃金の引き上げも反映されないフリーランス。なのにどんどん税金は取られたり、それによってふるいにかけられたりしなきゃいけないとは……。別に税金納めても北欧みたいな手厚い社会保障もないしな……。わたしたちは生き残っていけるのか? 最近、同業者と顔を合わせるたびにそんな話題が避けられません。iDeCoやるかNISAやるかデモやるか。とにかくどうにかしないとまじで生きていけなくなる気がする。

 

ところで今月は3月30日(日)に、京都のシスターフッド書店Kaninさんで『若者の戦争と政治』を真ん中にした戦争や政治について話せるお茶会をひらきます。この本に集まった若い世代の声を、自分の日常や離れた国々の状況にまで重ね合わせて、思いを共有する会になれればと思います! 楽しみ〜! その前になるはや確定申告終わらせよ……。

若者本_Kaninイベント告知画像
イベントは告知後すぐに満員になったそうです。ありがとうございます! 参加できなかった方もまた別の機会で集まりましょう!

(浪花)

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