若者の戦争と政治 20代50人に聞く実感、教育、アクション
編 仕事文脈編集部
2024年12月下旬発売予定
装丁 髙坂彩乃
編集 浪花朱音
新書判変型(173mm×110mm)・並製・232ページ
ISBN978-4-907053-72-7
定価 1700円+税
むしろ「学ばなかったこと」のほうが印象深いかも(26歳)
「先生だから政治的意見は言えない」と、"中立"であることにこだわっていたのが印象的(23歳)
「社会や政治に無関心な若者」は、こうして生まれたー
1994〜2004年生まれ、20代50人に聞いた、戦争と政治。
「慰安婦」の文字が教科書から消され、戦争における加害の歴史を学ばなかった。
性教育がバッシングされ、激しいジェンダーバックラッシュが起こった。
生きづらさを自己責任で丸め込まれ、「ゆとり」や「さとり」と後ろ指をさされる。第2次安倍政権下で義務教育期を過ごしたかれらは、当時の政治や教育にどう影響され、何を感じてきたのか。
生まれ育った1994〜2024年の政治、教育、文化、社会の動きを年表で振り返るとともに、若者たちの声を聞く1冊。
戦争を起こさないようにするのは誰か。問われなければいけないのは政治だ。
(寄稿 武田砂鉄)
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戦争や政治と聞いた時、どんなものを思い浮かべますか?
小学校〜高校までに学んだ戦争、政治について、印象に残っていること、記憶していることを教えてください。
【戦争】
日露戦争とか、日清戦争などの単語と年号。受験頻出のことばかり覚えている。なんで起こったのかとかは覚えていない(23歳)
土地や資源を奪い合って人が死ぬ行為、ぐらいの想像力しか持てない(24歳、男)
「慰安婦」という言葉は教科書にも書かれていなかったし、聞いたこともなかった(26歳)
日本が受けた被害については印象に残っているのに、日本が他の国や地域に対して行ってきたことについてはさらりと済まされていたような気がします(28歳)
【政治】
腐敗だらけでゴミだけど、世の中も同じくらいダメなところがあるから、変えようがないもの。「お上」。中高年男性。居眠り(22歳)
政治についていくにはエネルギーが必要で、日々の生活に精いっぱいのときには簡単ではない(22歳)
選挙権を得た年に、有権者として初めて公約をチェックした際、自分の住んでいる地域では若者にとって魅力的な候補者がほとんどいないことに驚きました(26歳)
政治についてもっと声を上げていい、批判して、何なら怒ってもいい、私たちにはその権利があるということをもう少し早く知っておきたかった(29歳)
—回答より
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