タバブックスと本屋さん #01 common house
(2025/7/1)
はじめまして。アルバイトスタッフのさやかと申します。今年の4月からタバブックスで働いています。もともとタバブックスの本が好きでメルマガやイベントの出店情報などもよくチェックしていたので、ご縁がありこうして仲間入りさせていただけて嬉しいです。
私は今年の3月にパートナーとともに書店・喫茶をひらきました。現在は自分の店をメインとしながら、複業先の一つとしてタバブックスで働いています(今月発売予定の新刊『複業ZINE』も楽しみです!)。
スタッフブログでは、子どもの頃から感じていた生きづらさを辿っていったら家父長制と資本主義にたどり着いた話や、私が書店をはじめた主な理由でもある社会や世界へのあらゆる希望や怒り、そして店でのリアルな日々などについて書いてみたいなと何となく考えていたのですが、なかなか書き進めることができず…。そんなところで宮川さんからこのブログのテーマをご提案いただいたのでした。出版業見習い&新米書店員の私の視点で、これからタバブックスの本を取り扱いいただいているお店のご紹介をしていけたらと思っています。
第一回目は、僭越ながら私が3月に始めたcommon house(コモンハウス)を紹介させていただきます。
世田谷区給田という地域の住宅街のアパートの一室に入居していて、新刊・古書・リトルプレスに加え、コーヒーやビール、焼き菓子、自家製シロップのドリンクなどもあり、ちょっとした喫茶としても営業しています。
メインの書店スペースに隣接する形で同じくらいの広さの和室があり、円卓や座椅子、押入れだった場所を活用したカウンター席などがあるので、喫茶メニューか書籍をお買い上げいただいた方は和室でも過ごせる仕組みになっています。和室には、店主たちの私物や寄贈本を集めた閲覧自由のライブラリーコーナーも。地域の子供たちにも来てもらえる場所にしたいという気持ちではじめたので、そういう意味でもライブラリーは作ってよかったです。和室を活用した読書会やワークショップ、展示などのイベントも少しずつ企画中。「暮らしの中の小さな共有地」をコンセプトに、毎日手探りでなんとかやっています。
タバブックスの本で個人的に初めて読んだのは、『生きるためのフェミニズム パンとバラと資本主義』。現在学生の妹に私物を貸し出し中です。gasi editorialの『セーファースペース』は店を始める上でかなり参考にしましたし、これからもきっと何度も手に取る大事な一冊です。当店では『仕事文脈』やその他の単行本も幅広く人気。売り切れている本は次の出勤でまた補充しなければ!
日々のバタバタに飲まれ、自分が本屋をはじめた理由を忘れてしまいそうになったり、社会で起きていることを追えていないときも多々ある。そんなとき、書棚に並ぶ本たちは店主である自分にとっても大事なことを思い出させてくれる存在で、タバブックスの本も間違いなくその一部です。本屋としても店の運営も日々勉強の身ですが、虐殺が行われたりヘイトが平気で蔓延したりしているこんな世界だからこそ、現状に抗う意思を持って選書をしている私たちのような小さな本屋や店が、色んな場所に点在していたほうがいいということだけは強く信じています。自分にできることを一つずつやっていかなくてはと思っています。
それではこれからよろしくお願いします!
(さやか)
<店舗情報>
common house
世田谷区給田5-2-6-101
営業時間:11時〜20時、木曜定休
SNS: @commonhouse101
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