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タバブックスと本屋さん #02 本屋・生活綴方 

(2025/8/5)

 こんにちは、アルバイトスタッフのさやかです。タバブックスでのお仕事とは別に普段書店を営む私が、タバブックスの本を取り扱ってくださっている書店さんを尋ね、ご紹介するこのブログ。第二回で取り上げるのは、横浜・妙蓮寺にある《本屋・生活綴方》です。

 本屋・生活綴方(以下、生活綴方)は、すぐ向かいにある石堂書店の姉妹店として2020年にオープン。詩歌や短歌を中心に、エッセイ、思想・人文、働き方、社会問題、ZINEなど、幅広く取り扱っています。向かいの石堂書店はいわゆる街の本屋として、雑誌やお子さん向けの本、文房具なども取り扱っていて、それぞれのコントラストも印象的。生活綴方を主宰する三輪舎の中岡さん、そして店長の鈴木さんは、宮川さんとも長いお付き合いとのこと。毎年秋に代田橋で開催されているBooks & Something通称ブクサムなど、開催や出店を一緒にしているイベントもこれまでにたくさんありますね。

 生活綴方の誕生のストーリーなどは本屋・生活綴方を主宰する中岡さんによる『本屋・生活綴方のつづりかた #0, #1』(生活綴方出版部)で詳しく綴られていますが、生活綴方の本屋としての大きな特徴は、”創作の場になっていること” だと私は思っています。同店の奥にはリソグラフ印刷機があり、生活綴方にはその印刷機を使って本を作るリソグラフによる出版レーベル「生活綴方出版部」や、講習を受ければ誰でも入会してリソグラフが使える会員制度も。私自身もこれまでに生活綴方のリソグラフでZINEをつくったり、書店開業前には書店の運営に関するあらゆることを鈴木さんと中岡さんに相談させてもらったりもしました。

 そんな個人的にも馴染みのある生活綴方へひさしぶりにおじゃまし、改めて棚を見渡してみるとあちこちにタバブックスの本が!最新刊『複業ZINE』もご注文をいただいていたので動きを聞いてみると、人気だったようでちょうど売り切れ。特にお店番の方(生活綴方にはお店番制度があり、近隣に住む方や書店に興味がある方など、いろんな人が日々レジに立っています)がよく手に取っていたとのことで、それもなんだか納得でした。生活綴方のお店番のみなさんにお聞きするだけでも、いろんな複業スタイルや働き方が見えてきそう。どんな理由で『複業ZINE』を手に取っていただいたのか聞いてみたいなと思いました。

 

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 中央の平置きコーナーにはヤマコンさんの『くそつまらない未来を変えられるかもしれない投資の話』も。同じコーナーには、個人の生き方や日々の選択、それが社会に与える影響のことなどを考えるきっかけをくれるような書籍が並んでいました。参院選も終わり、政治や社会について考え出すと悶々とするような今だからこそ、個人の手の届く範囲でできることを改めて確認したいと思うここ最近。とても力強く感じる良いコーナーだなと感じました。自分も個人店を営むようになった今、ヤマコンさんの『くそつま』はまた改めて読み返したい一冊です。このほかにもロングセラーの『かなわない』、心強くなる反戦コーナーで見つけた『若者の戦争と政治』、そして『仕事文脈』など、店内あちこちで広く展開してくださっていました。

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 お客さんの層、よく手に取られるジャンル、逆に動きがゆっくりになってきた棚、そして石堂書店で置いている本やお客さんとのバランス。あらゆるポイントを見ながらそれまでとは違う方法を試してみたり、棚を入れ替えたり、そうやって日々棚づくりをされているという店長の鈴木さんのお話は、大変そうでありながらもそれが楽しいというのが伝わってきました。私もタバブックスの出勤日には注文いただいた本を心を込めて書店さんや読者さんにお届けし(まだまだ発送業務を覚えるので精一杯ですが)、自分の店でも来てくれる方の求めてるものや探してるものを自分なりに読み取って、来た人が出会いたかったものに少しでも触れられるような棚をつくっていきたいと思うのでした。

 

《本屋・生活綴方》
〒222-0011 神奈川県横浜市港北区菊名1-7-8
月・金・土・日 12:00-19:00(火〜木定休)
HP https://tsudurikata.life/
SNS https://www.instagram.com/tsudurikata/
※営業情報はお店のSNSなどをご覧ください

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