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女性、育児、フリーランス from 滋賀 #08 政治について話していくぞ(気合い) 

(2025/7/8)

女性

 

 

「これ、何かと思って開けたら浪花宛だったわ」
夫が開封済の封書の中身は、令和7年度の国民健康保険料のお知らせ。見ると、封筒は世帯主である夫の名前宛て、内訳にはわたしの名前のみ記載されています。今年度から夫の就労状況が変わり、国保加入者は家族の中でわたしだけになったのです。

 

おい勝手に開けるなよ、という話ではありません。だって夫宛だから、彼が開けるのは当然といえば当然です。でもわたし宛の内容だったら見られるの普通に嫌じゃないですか。夫がChatGPTに聞くと「プライバシーの侵害」と言われたそうです。ほんとそうだよね、合ってるわChatGPT
国保の料金は前年度の所得から計算されるので、互いに所得金額を明かしていない夫婦でも「世帯主」が所得までなんとなく確認できてしまう悪しき仕組みです。コロナ禍に一人につき10万円の給付金を世帯主の口座のみに振り込まれたのと一緒で、それによって世帯主に生活やメンタルをコントロールされてしまう関係性もあり得る、というか絶対あると思います。「世帯主」の多くは男性だろうし……どう考えてもこれ、家父長制だろ!!

 

大津市に引っ越してきた6年前も同じことで怒っていました。で、世帯分離をしたら良いのではと思い、市に掛け合いました。ところが「大津市では世帯分離を認めていない」の一言。その理由が「民法第752条 夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならないに則っているため」と言われて、法に詳しくないわたしは固唾を飲んだものです。

当時は闘う気力がなくてしょうがないと思ってたけど、これ憲法十三条の「すべて国民は、個人として尊重される」に反していませんか? そして、民法より憲法のほうが上位なので、どう考えても我々が夫婦で同居して協力することより、国や行政が国民(*)を個人として尊重することが優先されるべきだと思うんですよ。

まずは「問い合わせ」と書いてある保険年金課に電話しました。いろいろと説明をした上で世帯主宛にわたし宛の文書がくるのは困ると話すと、送付先の変更届を出すことを勧められました。
「事前に必ず、主さんの許可が必要なのでそれだけはお願いします」
「え、どういうことですか? 世帯主の許諾書とかいるってことですか?」
「いえ、それは不要ですが、本来主さん宛の文書なので、主さんが変更していいよと許可を夫婦間でとっておいていただく必要があるかと」

いやあの意味がわからないんですが……じゃ主さん(ってそもそもなんだよ)が許可しなかったら無理ってことですか、主さんに許可を乞う必要があるっていうのが何を示しているかわかりますか、てか最初に話した世帯主宛に封書を送ってほしくないという気持ちが1ミリも伝わってなかったんですね……。なんか体が震えました。

この件でどこまで闘うかはまだ考え中ですが、憲法が盾になってくれるかもしれないという希望はあります。だからやっぱり「すべて国民は、人として尊重される」と「個人」を消す自民党の改憲案は反対だし、基本的人権の章を全て消す参政党の憲法草案なんて論外です。まずは自公の議席を減らし、参政党は1議席も与えないことを参院選の目標に、身近なイシューを起点にガンガン政治について話していこうと思う7月です!

 

(*)日本での「国民」は日本国籍を有するもの、つまり在日の人や移民は含まれないので自分の権利を主張するときに使うのは特権だなあ……とモヤモヤするのですが、憲法上そうなっているので使っています。これに関してはわたし自身勉強がもっと必要だなと思っています。

 

(浪花)

 

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