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女性、育児、フリーランス #06 怒りや辛さを自覚して自分をケアしていきたいな 

(2025/5/7)

女性

小学校に上がった長女の新生活対応、毎年この時期請けている定期の仕事の変更対応、くわえて次号の『仕事文脈』vol.26の校了や、対応スピードの速さが重要な雑誌の仕事がいくつか重なり、めちゃくちゃ忙しい4月を過ごしました。1日5時間も寝られない日が続いてしまい(ふだんは次女の夜泣き対応をしながら9時間ぐらい寝る)、仕事が充実してるのはありがたいけどこれはやばいかも……。睡眠削って仕事をしていた長女が1、2歳の頃、電車1駅ぶんすらまともに乗れないぐらい調子が悪くて、その頃のことがトラウマになっています。診断では耳が全然聞こえてなくて、突発性のメニエールではとのことでした。母にその話をすると「わたしもあなたが小さい時なったよ」とのことだったので、睡眠不足に陥りやすい、小さな子どもがいる方はなりやすいのかもしれません。とくに育児の多くを担っている女性たち、少しでも体に異変を感じたら診断を受けるのを超おすすめします……。

物理的な忙しさに加えて、メンタルもズタボロだった4月。いろいろあって月の半分以上、夫とまともに会話してなかったのです。会社勤めでもなく、自宅でひとり仕事が多い自分にとって、家庭内でコミュニケーションがないとまったく喋ってないようなもの。子どもとはもちろん話すけど複雑な会話ではないので、いざ取材や打ち合わせ等、誰かと対面するような場面で情報の処理がうまくできなかったり、口まわりの筋肉が動かせなかったりします。仕事で滋賀にいた友人がパンのお裾分けに来てくれたけど、おお、ありがとう……美味そう……みたいなボソボソとした会話しかできず(Kちゃんごめんね)。これはヤバい!!! 物理的な疲労はとにかく寝るとか、栄養のあるものを食うとか、医療機関に行くとか投薬するとかで解消していけるけど、メンタルケアは難しい。忙しいと本も読めないし、映画も見られないし、編み物もできないので、趣味で発散するというのがわたしの場合困難です。

なんとかこれ以上落ちないようにと気をつけていたある日、夫が「GIRLS POWER」や「EQUALITY」など書いてあるTシャツを着ていて、頭がプッツン。おうおう家ではこんな状況にも関わらずえらいいいこと言ってんな?と。ふだん気にならないことなのに、その日は猛烈に怒り心頭してしまいました。同時に「こんなことで怒るってやばいんだろうな」という冷静な自分もいて、すぐさま数年お世話になっている臨床心理士さんにオンラインカウンセリングを依頼。話したところで解決はしていないのでスッキリはしないけど、自分で自分をケアできた気分になってひと安心。実はこんなことを考えているんだな/考えてなかったんだなと新たに発見したり、結局いつも同じことに怒ってるな、全部家父長制につながってるな……とか、個人と社会構造のつながりを見出したりするきっかけになっています。

いつもなにかしらに怒っている自分だけど、その怒りはどこから沸いてくるものなんだろうと整理してみよう。暴力は言葉にできない・しないことから始まると考えているので、自分が誰かを傷つけないためにも、まずは自らの怒りや辛さに自覚的であろう、と改めて肝に銘じた4月でした。

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Tシャツと同じ作家の版画作品です。夫がインドネシアで買ってきました。いい絵ですよね!

 

(浪花)

 

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