世界へ踏み出すための、新しい地図(前編)/すんみ
韓国文学が小説からエッセイまで、様々な方面から日本の読者の関心を得るようになった頃に、私は運よく翻訳の仕事を始めることができた。2010年代にはまだ、韓国文学の翻訳に興味を持つ韓国語の学習者が少なく、その … 続きを読む
おもしろいことを、おもしろいままに本にして、きもちよくお届けする。そんな出版社をめざしています。
韓国文学が小説からエッセイまで、様々な方面から日本の読者の関心を得るようになった頃に、私は運よく翻訳の仕事を始めることができた。2010年代にはまだ、韓国文学の翻訳に興味を持つ韓国語の学習者が少なく、その … 続きを読む
前編はこちらです。 * * * 「小説を書ける体」「努力」。その言葉を見た時、それまでの少し自嘲的な気分が消えた。何か、決定的に違うものを見せられたような気がした。好きでいること、夢中であることへの態度が、作家と私とで … 続きを読む
翻訳作業は基本、座ってばかりである。「座業」という言葉があるけれど、まさにそれ。デスクトップのパソコンにキーボード、紙の束、辞書、辞書アプリが入っているiPad、「いちばん使いやすい色鉛筆」と愛用してい … 続きを読む
前編はこちらです ** 時間と距離を置こうとして以来、不思議な感覚に襲われるようになった。言葉を信じられなくなったのだ。どんな言葉にも実体を感じられず、どれもが虚偽のように思え、虚無感に襲われた。他人の話だけでなく、自 … 続きを読む
小説を訳していると、どうしても時間の流れが気になってしまう。2024年に拙訳した作品はどれも、止まっているかのような時間の中にいる主人公たちを描いたものだった。 キム・グミ『敬愛の心』では、火災事件で大 … 続きを読む