タバブックスの本

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菊とギロチン ―やるならいましかねえ、いつだっていましかねえ

著 栗原康
原作 瀬々敬久・相澤虎之助
本体2200円+税
四六判・並製・432ページ
ISBN978-4-907053-25-3 C0095
2018年7月発売
装丁:吉岡秀典(セプテンバーカウボーイ)

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関東大震災直後、急速に不寛容な社会へとむかう時代、女相撲とアナキストが出会った- 鬼才・瀬々敬久、構想三十年の入魂作『菊とギロチン』に、異色の政治学者・栗原康がガブリ寄り!希代の取組による破壊的創作評伝小説誕生。 瀬々敬久による映画の後日談「小説・その後の菊とギロチン」収録

■著者・栗原康コメント
女はよわいから、男にまもってもらえ? だからなにをされても、妻は夫につくさなきゃいけない? おつとめ、ご奉仕、奴隷かよ。いまからおよそ一〇〇年まえ、女たちが家庭をケトバし、女相撲にとびこんだ。ドスコイ、ドスコイ。女たちがホンキでとりみだす。もうなにが男で女なのか、なにがつよくてよわいのか、なんもかんもわかんなくなるくらい、ぶっとんだことをやりはじめる。そうだ、女力士たちよ、つよさの土俵をふっとばせ。怨念と屈辱にまみれたその身体を熱いダイナマイトにかえて、敵のドテッパラにブチこんでやれ。おら、つよぐなりでえ。爆弾の想像力を生きてゆきたい。パンパーーン!

■原作者・瀬々敬久コメント
脚本の書き直しをやっている時、栗原康さんの著作の数々を心震わせて読んだ。現代をアナキズム的生き方で切り拓こうとする彼の態度に勇気づけられたのだ。そして幸運にも遊撃的著作を書いてもらえることとなる。今回も栗原さんの文章は独特のいわば講談調とも呼ぶべき檄文で、映画『菊とギロチン』が見事なほどに栗原流の血沸き肉躍る菊ギロに読み替えられている。ノベライズとかそんな生易しいものではない。化学変化極まり爆破寸前の爆弾であり、脳天へズドーン小説なのだ。それに感化されてか、自分も思わず戦後史総ざらいの「その後の菊とギロチン」を書いてしまった。乞うご期待!


目次
(一)おら、つよぐなりでえ!
(二)みんな鬼に喰われちまえだァ
(三)不逞じゃねえよ、太えだよ
(四)やるならいましかねえ、いつだっていましかねえ
(五)なめんじゃねえ!
小説・その後の菊とギロチン  瀬々敬久 
あとがき

 

映画『菊とギロチン』
監督:瀬々敬久
脚本:相澤虎之助・瀬々敬久
出演:木竜麻生 東出昌大 寛 一 郎 韓英恵
配給:トランスフォーマー
7月7日(土)よりテアトル新宿ほかにて全国順次公開
http://kiku-guillo.com/

 

*電子書籍版はこちら

栗原康(くりはら・やすし)

一九七九年、埼玉県生まれ。現在、東北芸術工科大学非常勤講師。専門は、アナキズム。長渕剛、ビール、河内音頭が好き。著書に『大杉栄伝 ―永遠のアナキズム』(夜光社)、『学生に賃金を』(新評論)、『はたらかないで、たらふく食べたい ―「生の負債」からの解放宣言』(タバブックス)、『現代暴力論』(角川新書)、『村に火をつけ、白痴になれ ―伊藤野枝伝』(岩波書店)、『死してなお踊れ ―一遍上人伝』(河出書房新社)などがある。

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