タバブックスの本

カバー13

かなわない

【8刷】
著 植本一子
定価 本体1700円+税
四六判・上製・288ページ
ISBN978-4-907053-12-3
2016年2月
装丁 TAKAIYAMA inc.
装画 今井麗

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育児日記『働けECD』から5年。写真家・植本一子が書かずにはいられなかった、結婚、家族、母、苦悩、愛。すべての期待を裏切る一大叙情詩。

2014年に著者が自費出版した同名冊子を中心に、『働けECD〜わたしの育児混沌記』(ミュージックマガジン)後の5年間の日記と散文で構成。震災直後の不安を抱きながらの生活、育児に対する葛藤、世間的な常識のなかでの生きづらさ、新しい恋愛。ありのままに、淡々と書き続けられた日々は圧倒的な筆致で読む者の心を打つ。稀有な才能を持つ書き手の注目作です。


家族とは一体何だろう。私はいつからか、誰といても寂しいと思っていた。それは自分が家庭を作れば、なくなるんじゃないかと思っていた。自分に子どもが出来れば、この孤独は消えて楽になるじゃないかと。でもそれは違った。私の中の家族の理想像はその孤独によってより高いものになり、そして現実とかけ離れていることにしんどさを覚えた。自分の苦しさは誰にも言えなかった。限界を感じた時、その好きな人は目の前に現れた。(本文より)

「読みだしたらとまらない
ただ日常が続くだけなのに
なんでこんなに面白いのだろうか」
     末井 昭(エッセイスト)

 

 【目次】
遺影
2011年
2012年
理由
2013年
懺悔
孤独な惑星
2014年(1月)
別れを巡る日々
放棄しない
ある日のお見舞い日記
2014年(5月〜6月)
手紙
早川義夫さんの文章のこと
かなわない
誰そ彼

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植本一子 うえもと・いちこ

1984年広島県生まれ。2003年にキヤノン写真新世紀で荒木経惟氏より優秀賞を受賞。写真家としてのキャリアをスタートさせる。広告、雑誌、CDジャケット、PV等広く活躍中。著書に『働けECD〜わたしの育児混沌記』(ミュージック・マガジン)がある。 http://ichikouemoto.com/

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